東野圭吾の「素敵な日本人」内「十年目の・・・」のあらすじ・ネタバレ無し!
東野圭吾の短編小説「十年目のバレンタインデー」のあらすじをネタバレ無しで書いてみようと思う。
先般は「素敵な日本人」内の「正月の決意」を書いたので続きを楽しんでください。
「素敵な日本人」もくじ 正月の決意 |
十年目のバレンタインデー・ネタバレ無し?でのあらすじ
作家の峰岸は、このところスランプが続いていた。新作も発表できず、連載していた小説も続きが書けずに休筆している。
ある日、かつての恋人、津田知理子から十年ぶりにファンレターが届いた。
二人はバレンタインデーの夜、高級レストランの食前酒で再開の乾杯をした。
30代前半の知理子は、十年の歳月が経ても相変わらず美しい。
食事をしながらの会話で、知理子が未だ独身であることも判った。
バレンタインのプレゼントと現在の知理子の気持ちを書いたという手紙を受け取った峰岸は、「今夜は良い夜になりそうだ・・・」と思った。
会話は、もっぱら峰岸の小説に終始した。
知理子は峰岸の小説を全て読んでいるという。
そして、休筆している連載小説にも話は及び、連載が止まっている理由を聞かれたが、根岸は言葉を濁した。
その後、ふいに知理子は大学の同級生で同じサークルの藤村絵美の話に移った。
絵美も小説好きで、彼女自身も小説を書いていたからだ。
ところが、知理子のアメリカ留学中に絵美は自分の部屋で亡くなっていた。
アメリカ留学から帰国した知理子は、絵美の遺品を調べ、知人に当たってみたが理由は判らなった。
絵美の事がだんだん風化していく中、知理子はサークルのOB会で作家デビューした根岸に会い、交際が始まったのだった。
根岸は物知りで話し上手、小説のアイデアなども恋人の知理子に語って聞かせた。
なにかに違和感を感じた知理子は突然、根岸の目の前から姿を消した。
調べてみると、絵美が自室で亡くなったのは根岸の新人賞受賞が決まる三週間前だった。
それから、十年。
知理子が渡したバレンタインプレゼントの中身は?
知理子の現在の心境を書いた手紙とは?
謎解きが東野圭吾らしい
ネタバレ無し!で書いてみたのですが、サスペンスの好きな人なら「ハハァー、この話は例のパターンだな!」と分かってしまう人もいると思う。
しかし、東野圭吾はグイグイと読み手を引っ張る文章力を持っている。
また、東野圭吾独自の謎解きも読ませる。
ネタが判った人も、そうでない人も、ご自分の推理が正しいかどうか読んでみてはいかがでしょうか? マサミ